目次
はじめに
トヨタランドクルーザーが14年の販売期間をもって次期モデルへと進化を遂げました。
これからはランドクルーザー300が登場し、新たな歴史を刻んでいくこととなるでしょう。
既に多数のメディアで紹介されている様に、ラダーフレーム構造を搭載した車種に初めて新型プラットフォーム:TNGA(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)を採用し、高い悪路走破性と信頼性を維持しつつ、さらに軽量化も進めることにより更に快適な走行も実現しました。
ランクルの系譜に連なる車種に乗る者として、そしてクルマを愛するものとしてこの重要な車種が素晴らしい進化を遂げたことは本当に喜ばしいことですね\(^o^)/
既に高剛性化・軽量化・新型V6ツインターボエンジン搭載、ディーゼルエンジンモデルの復活など、様々な嬉しいポイントが紹介されていますが、細かい設定の部分までカタログをよく見てみると、他にも先代のランクル200から改良されている部分が多数見られます。
今回はまだ他のメディアでもあまり注目されていない細かい変更点をカタログで比較しながら見ていきたいと思います。
ですので既に他サイトで紹介されている変更点・改良点についてはあまり触れずに、ややマニアックな変更ポイントを挙げてみました。
興味のある方は是非最後まで読んでみてください♪
変更点① 3列目シートが床下格納へ→荷室幅が拡大/高さは縮小
先代ランクル200では3列目シートは左右への跳ね上げ式でした。
したがって荷室の左右に跳ね上げた3列目シートが位置することになり、三列目シートを格納した状態でのトランクの横幅が990mmと比較的狭く、また底面にはシートがなくなるので、高さは1100mmと余裕がありました。
これに対して新型ランクル300では、3列目シートが床下格納式となりました。
これにより荷室の最大寸法は、幅が広くなり、高さが低く(荷室高さが低く)なりました。
カタログ掲載の荷室寸法を比較すると
ランクル200:高さ1100mm×奥行き1685mm×幅990mm
ランクル300:高さ 945mm×奥行き1865mm×幅1320mm
このように変化しました。
奥行きの変化に関しては2列目シートを前方に倒すか跳ね上げるかの差が出ていますね。
数値だけで見るとなんともピンとこないかもしれませんが、これは意外とロードバイクに乗る人や、大きな荷物を積む方にとっては重要なポイントですよね。
新型ランクル300は荷室高さが945mmと低くなりましたが、これはロードバイクを前後輪装着したまま積み込もうとすると、ちょっと微妙な高さになります。
→プラドへのロードバイク積み込みはこちらの記事で紹介しています。
身長165cmの私の使用するロードバイクが地面からサドルまでの高さが930mmですので、新型ランドクルーザー300だとギリギリ入るかどうかという数値です(それでもプラドよりは3cm高い)。したがってもっと身長の高い方はサドルやハンドル位置が高いでしょうから、もしかすると乗せられないかもしれません。
それに、荷室サイズに対してギリギリの大きさの物を積み込もうとすると結構積み込みの際に辛い思いをすることになります。
その点先代のランクル200では1100mmの荷室高さがありますので、十分余裕を持ってロードバイクも積めると思います。おそらくママチャリなども積めることが多いでしょう。
これって結構重要なポイントではないでしょうか?
もちろん、前輪さえ外せば問題なく乗るでしょうし、どちらにしてもそこまで困ることは無いとは思いますが、選択肢が広いというのはやはり強みです。
床面が低いというのは思いの外積み込みの際楽でしょうし。
自転車乗りにとっては案外先代のランクル200も捨てがたいということになるかもしれません。。
また、奥行きに関しては2・3列目を倒すことでフルフラット化できるようになり、最大荷室長が 1685mm→1865cmまで延長しました。これは車中泊を想定している方にとっては重大なポイントでしょう。
実際にこのクルマで車中泊をする場合は先代・新型どちらにしても色々工夫が必要だと思いますが、この変更点は購入前にチェックしておく必要がありそうですね。
変更点② バックドアがハンズフリー化(ZX及びVX(オプション))
トランクのドアの開閉がハンズフリー化されました!
子育て世代や大きな荷物の積み下ろしの多い方(キャンパー等)にとっては嬉しいポイントです。
両手が塞がっている状態でも、リアバンパー下に足を出し入れするだけでバックドアが自動開閉してくれます。
これはありがたいですよ。
RAV4等にも搭載されている機構ですが、私のプラドにも是非つけてほしいものです。
なお、こちらは最上位グレードのZXとGR SPORTに搭載、VXはメーカーオプションで装着可能とのことでした。
いいな〜(笑)
変更点③ デパーチャーアングルが若干向上
もはや誤差範囲と言っても良いのかもしれませんが、デパーチャーアングルが25°から26°に向上しています。
荷物の量や乗員数で全然変わるので、参考値なので、この数値自体はあまり過信しないほうが良いと思いますが、一応気づいたので(^^)
変更点④ 4-Wheel AHCの廃止
先代ランクル200は(最上位グレードZXのみ)走行条件や使用条件によって車高を100mm程度上下させることができるエアサスペンションを搭載していたみたいですが、新型ランクル300にはどうやらこちらは搭載されていないようですね。
個人的にはこういった電子制御に関しては沢山付ければいいというものではないと思っております。いざというときに故障の可能性もありますし。
不要な可動部分を減らすことで構造上シンプルにできますし、それは多くの場合クルマの整備性・信頼性に繋がります。
こういった適切な引き算はなかなか好感が持てます。
なお、ショックアブソーバーの減衰自動調整(AVS)は引き続き搭載されていますので、オンロード・オフロード両方において頼りになることには変わりは無いと思います。
変更点⑤ 予防安全機能(トヨタセーフティセンス)の性能向上
ランドクルーザーとしての進化というよりはセーフティセンスの進化といった方が正しいかもしれませんが、新型ランドクルーザー300からはトヨタセーフティセンス2が搭載されます。これにより歩行者検知機能が夜間も対応してくれるようになり、昼間は自転車も検知してくれます。
もちろんこれも過信は禁物で、あくまでも車の運転は人が行うものですから、これを100%信頼するというのは間違いだと思いますが、予防安全機能の充実は喜ばしいことですね。
変更点⑥ レーダークルーズコントロールが全車速追従に
先代ではクルーズコントロールが50km/h以下では作動しなかったため、高速道路等での渋滞時にはあまり活用できなかったという特徴がありますが、新型ランクル300では全車速対応となり、徐行〜停車まで作動してくれます。また、停車時から再発進する際はドライバーによる操作が必要なようですが、それでも大幅な機能向上と言えるでしょう。
変更点⑦ レーントレーシングアシスト(ステアリング操作支援)が追加(ZX、GR SPORT、VX)
先代ランクル200ではレーンディパーチャーアラート(LDA)といって、車線逸脱を“教えてくれる”システムでした。車線はみ出しの際にブザーが鳴ることで警告してくれるシステムです。
これに対して新型ランクル300では一定条件内ではステアリング操作も支援してくれることで、より車線逸脱を制御してくれる様になりました。
また、ドライバー異常時対応システムも追加されているので、居眠り運転などの検知・対応も可能になっています。
より自動運転に近づいて来たな〜というのを感じます。
なお、私の乗っている150プラドの一部改良後モデルではこの中間のような制御で、レーンディパーチャーアラート(LDA)にヨ―アシストが搭載されています。これは新型ランクル300のようなステアリング操作はしてくれませんが、車線逸脱しそうなときは、内輪側にブレーキをかけることで、少しクルマの向きを変えてくれるシステムです。あくまでも緊急的な作動ですので、車速が結構落ちてしまいますので、これでカーブを曲がっていくことは難しいです。
やはりハンドル操作は運転者が行います。
この点においても従来のランドクルーザーシリーズの中でも圧倒的に利便性が向上したと言えそうですね。
まとめ
ランクル200からランクル300での変更点(細かいポイント)をまとめますと、
- 3列目シートが床下格納へ変更→最大荷室幅が拡大
- バックドアがハンズフリー化(足で開閉)
- デパーチャーアングルが若干向上(ちょびっと)
- 4-Wheel AHCの廃止(車高上下機構が廃止)
- 予防安全機能(トヨタセーフティセンス)の性能向上(夜間歩行者・昼間自転車に対応)
- レーダークルーズコントロールが全車速追従に(徐行〜停車まで対応)
- レーントレーシングアシスト(ステアリング操作支援)が追加(カーブも少し曲がれる)
この様な変更・改良が行われています。
悪路走破性やボディ剛性といったランクル本来の性能の向上は言うまでもなく素晴らしく進化を遂げていますが、上記のような利便性や安全性に関わる部分も多数の改良が加えられていることがわかりますね!
ランドクルーザーが多くの人に愛されており、世界中で使われていることをメーカーが大切にし、エンドユーザーの目線をしっかり理解したうえでこのクルマを開発してくれたことがよくわかります。
新型ランクル300のちょっとマニアックな変更点をカタログを比較しながら紹介してみました。
素晴らしいクルマがまた一つこの世に誕生したことを本当に嬉しく思います。
納車までかなり待つようですが、本当に素晴らしい車が生まれましたね。
一度乗ってみたいな〜
できることなら試乗レポートなども書いてみたいと考えています。
最後まで読んでいただきありがとうございました!