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あなたはどっち?ランクル200 VS プラド150!!

はじめに

“地球が鍛えたクルマ”として世界中で活躍しているトヨタ ランドクルーザーシリーズですが、現在国内で新車購入することができるランクルはランドクルーザー200と、その弟分であるランドクルーザープラド150の二種類となります。

弟になるプラドの方がサイズがやや小さく、価格もランクル200よりも安いことから、日本国内ではプラドの方が多く見かけるように思います。

実際、ランクルシリーズを検討中の方は、プラドを考えている方が多いのではないでしょうか?

プラド150を検討していくと、多くの人が気づくことが

「プラドって、一番いいグレードにすると、本家ランクル(200)より高くね??」

という点です。

そうなんです。下の表を御覧ください

ランドクルーザー200とランドクルーザープラド150のグレード毎の価格比較を行いますと、プラドのディーゼル仕様はランクル200のベースグレードGXを上回る価格となってしまうんです。

この事実に気づいた方は一度は

「ランクル200の方買っちゃう?」

という誘惑に駆られたことがあるのではありませんか?

今回はそんな方のために、ランクル200とプラド150の位置づけや、違いの部分を、プラドユーザーの目線から色々と比較して見たいと思います。

どちらのモデルも非常に魅力的なクルマですので、悩む気持ちはとても良くわかります。

この記事を読めば、どちらが自分により合っているのかがわかると思いますので、是非最後まで読んでくださいね!

なお、この記事内では、ランクル200は8人乗りプラド150は7人乗り仕様のモデルで比較を行っていますのでその点をご理解ください。

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大きさについて

まず、ランクルとプラド違いで最初に思いつく部分はサイズでしょう。

両者のサイズについて諸元表を元に比べてみます

プラドの中では重い方のディーゼルと比べてもランクル200は250~300kgくらい重いようですね。

そして、全幅に関してもランクル200約10cmワイドになります。これはトレッド(左右のタイヤの間隔)についても同様の傾向です。

たかが10cmと思うかもしれませんが、プラドでさえ大きさで都市部では駐車場を選ぶ状況ですので、更に10cm大きくなると考えればなかなか無視できない差かも知れませんね。

高さに関しては意外なことに大きな差は無いようです。

2.1m制限の立体駐車場なら両車ともに入れるでしょうし、1.8m制限の立体駐車場はどちらも入れません。こちらに関する30mmの差は誤差範囲と言ってもいいでしょう。また、両車ともにリフトアップすれば更に厳しくなるのは言うまでもありません。

エンジン(出力・燃費)について

エンジンスペックもこの両車の大きな差になり、そしてこの両者のコンセプトの違いを明確に分かつ要素かと思います。

下の表を見てみましょう

ランクル200の方はとにかく高出力・高トルク燃費は二の次三の次といった具合ですかね。

これに対してプラドはやはり日本の交通事情を考えると、なかなかマッチしたセッティングだと感じますね。

特にディーゼルエンジン高トルクに加えて低燃費で、軽油が安価であることも踏まえると非常に優れたエンジン特性であるように思います。

一年間の燃料代を年間10000km走行と仮定して計算してみると、

ランクル200   :239,130円~246,268円(ハイオク165円/Lとして)

プラドディーゼル:115,178円(軽油129円/Lとして)

プラドガソリン :180,722円(レギュラー150円/Lとして)

このような差になります。

プラドディーゼルとランクル200の燃料代はもはや倍ですので、毎年10万円分の燃料代の差があるというのはなかなか無視できませんね。

ガソリン車にしたって約5万円の差ですのでなかなか大きな差になりそうです。

この出力特性というのは、やはり日本の交通事情というより、世界中のあらゆる道を走るために用意されたスペックと言う風に考えるのが妥当でしょう。

海外のあらゆる道を走るためにはそれだけエンジン出力には余力をもたせる必要があるということでしょうし、また、中東などの国々で走ることを考えると、必ずしも燃料代を気にする国ばかりでは無いということでしょう。

どちらが優れているとかではなく、それぞれのクルマに課せられた使命に違いがあると考えるべきだと思います。

また、面白いのが航続距離ですね。燃料タンク容量に燃費を乗じた値で比べてみると、

ランクル200:623.1km〜641.7km

プラドディーゼル:974.4km

プラドガソリン:722.1km

と、プラド(ディーゼル)が最も航続可能距離が長いという面白い結果となりました。

もちろん、走行条件によって得意不得意のある分野だと思いますので一概には比べられませんが、こちらに関してはプラド乗りにとっては非常に頼もしい結果となりましたね!

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自動車税について

毎年納める自動車税については、排気量ごとに納税額が異なります。

プラド(ディーゼル2.8L/ガソリン2.7L):51,000円

ランクル200 4.8L:87,000円

3万6000円の差があり、こちらもなかなか大きな差がありましたね。先程の燃料代の5〜10万円の差を踏まえても、毎年8〜13万円の維持費の差があることを考えると、購入費用だけでなく、維持費も十分に考慮に入れる必要がありそうですね!

オプション装備について

プラドもランクル200もメーカーオプジョン/販売店オプションを様々装着することが出来ますが、こちらに関していくつか差があるようで、ランクル200に装着できて、プラドには無いorオプション装着出来ない装備があるようでしたので以下に挙げます

バリアブル・ギア・レシオ・ステアリング

引用元:トヨタ自動車

1つ目はこちらになります

ランクル200の場合、AXGセレクション以上となるとVGRSという機構が装備されます。

これは車速に応じてステアリング舵角に対するタイヤ切れ角調整を行う機構のことです。ランクル200は大きな車で取り回しが悪いですからね、、、こういった装備が必要になるのでしょう。

これに関してはランクル200にのみ装備されるから、200が良いというよりは、それだけ200はおおきいので、これをつけなければ相当小回りが効かないと言う風に考えるべきでしょう。

実際に、プラドにはVGRSが搭載されていませんが、最小回転半径は結局プラドのほうが小さくなっています。ですのでこれがついていないからと言ってランクル200が良いと言えるほどの内容では無いでしょう。

オプティトロンメーター

ランクル200のメーター(引用元:トヨタ自動車

2つ目はこちらになります。ランクル200の場合はプラド150に比較してメーターの表示項目が多く、6眼メーターになります。通常のスピード、回転、燃料、水温計に加え、油圧、電圧計が装着されます。

こちらはより過酷な条件において走行することを想定しているようですね。やはりエンジン負荷の高い走行条件となると、エンジンオイルの油圧は見ておきたいですし、クルマのバッテリー上がりなどのトラブルは、整備工場アクセスの悪い地域の走行では致命的となりかねないので、これらの表示項目が追加されています。

プラドのメーターは下記のような表示です。

プラド150のメーター(引用元:トヨタ自動車

意匠としては共通のものを感じますが、よりシンプルな構成となっています。

油圧・電圧は表示されていませんね。

やはりこちらはより国内での使用環境を想定しているようないんしょうですね。

こちらに関しては必要かどうかで言えば、国内での走行条件を考えれば油圧・電圧は必ずしも必要では無いですが、装備として充実しているのは事実ですね。

実際私も86には後付で油圧計もつけていますし、ランクル200の基本仕様がより上位にあるといえるポイントでしょう。

アクティブヘッドレスト

ランクル200のアクティブヘッドレスト(引用元:トヨタ自動車

後方からの衝突時にヘッドレストが可変して、むち打ち発生を軽減するシステムです。

これも高度な装備ですし、やはりプラド150には装着されていません。安全性能はプラドよりランクル200の方が高いのは間違いありませんね。

シートヒーター

ランクル200のシートヒーター(引用元:トヨタ自動車

プラドはシートヒーター前席(運転席/助手席)のみなのに対して、ランクル200は2列目シートまで装備されています。このあたりは流石海外セレブ御用達のクルマという印象ですね。

後部座席の乗員にまでそこが配慮されているのはさすがランクル200といったところでしょうか。

パワーシート

ランクル200のパワーシート(引用元:トヨタ自動車

プラドにも電動パワーシートは装備されていますが、パワーイージーアクセス(乗降時にステアリングが上がり、シートが下がり、乗り降り空間が広がる)、シートポジションメモリー(適正ポジションの記憶)が装備されていません。これもなかなか羨ましい機能ですね。

これもランクル200だけの機能ですので、差別化が図られているポイントでしょう。

パワーバックドア

電動で開閉するリアハッチです。手が塞がった状態でのトランクの開閉は意外とありますので、こういった配慮も重要なポイントです。

そもそもプラドはリアハッチが横開きでちょっと不満のあるポイントですので、リアハッチの利便性はランクル200との間に結構差がついてしまいますね。

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まとめ

今回の結果をまとめると、

  • ランニングコスト(維持費)はプラドの方が10万円以上安い!(燃費+税金)
  • エンジンスペックはランクル200の方が余裕あり
  • オプション装備の差は意外と大きい(主に安全装備・セキュリティ)

このような結果になりました。

パワーに関しては、はっきり言って日本国内で乗る限りはプラドのディーゼルでも十分すぎるくらいのスペックです。従ってカタログスペック上はやはりプラドの方が国内のニーズにはベストマッチしているというのが正直な感想ですね。

ランクル200はやはり日本で乗るにはややエンジン出力・維持費・サイズどれをとっても少し持て余すのでは無いでしょうか。

しかしながらランクル200の魅力というのは数値では測れない部分が多々あるのも事実です。

特に、世界中を走り回って検証された悪路走破性や耐久性というのは、やはりランクル200で実証されていることがほとんどなのも確かです。

トヨタ五大陸走破プロジェクトのレポートを見てみると、ほとんどの車両がスタックするような場面でもランクル200は“普通に走ることが出来た”とスタッフたちを驚かせました。

また、プラドがスピードブレーカーや道路のクラックで数回パンクするような場面もあり、走行ステージを世界に移した場合、プラドが本当に“あらゆる道を走り、生きて帰ってくる”ことができるのかははっきり言えないのかも知れません。

ランクル200は、オーストラリアの広大な未舗装路を延々と走り、時にはキャンピングトレーラを牽引することもあります。そして標高2000m以上の酸素ボンベを要するような高所地域延々と続く砂漠すら高速走行を行う必要がある車だからこそ、これだけエンジンパワーに余力をもたせる必要があるということです。

これらの過酷な条件では、やはりプラドのディーゼルの最高出力ではやはり不足するでしょうし、ガソリン車のパワーも更に非力なものと捉えられるのかも知れません。

普通のクルマではまともに走ることが出来ない場面でも、当たり前に走ることができるというランドクルーザーの本当の意味でのタフさを表現しているのはランクル200であることは間違いありません。

このクルマにのる喜びというのは、そんな力をもったクルマを自分の愛車として保有できるという部分にあるのでしょう。

私なりの考えで両車を比較してみました。

人それぞれの価値観で、どちらを選ぶかは変わってくるでしょう。

  • 真の強さ・タフさを求めてランクル200に乗る
  • (日本国内での)十分すぎる悪路走破性とランニングコストのベストバランスを求めプラド150に乗る

このどちらの選択肢も間違いなく幸せな選択でしょう。

スペックやコストを考えるか、「本当の強さ」にこだわるか。どちらも良いクルマであることは間違いありません。最終的には、より自分の心に響いたものを買うのが一番だと思います。

私はプラド150のディーゼルを選びましたそしていま、本当に幸せに思います。

さて、あなたはどのランクルに乗りますか?

少しでも多くランクル仲間/プラド仲間が増えることを願っています。

この記事が少しでもランクル選びの参考になれば嬉しいです。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

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